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2012年01月19日

ヤマブシタケの認知症その他脳機能の改善効果

Ken Babal氏による寄稿 (抜粋訳文)

Ken Babal, C.N., is a licensed, certified nutritionist through American Health Science University and a member of the National Association of Nutrition Professionals. He is author of Good Digestion: Your Key to Vibrant Health.

東洋で何世紀にもおよびキノコは健康維持、免疫効果と長寿のために使われてきた。近年では薬用及び栄養補助剤として使用されている。
キノコは植物と違って光合成を行う機能がない。太陽エネルギーからのカロリーに代わり、キノコは月のエネルギーを提供し、脳に直感力と想像力を与えると思われている。

ヤマブシタケ(英名:ライオンズメーン)は日本と中国では多く使われている食用キノコ。消化と神経系の強壮剤として有効性が科学的に立証されている。

神経成長因子

神経成長因子は成人期の神経細胞の成長と成熟を促進する。人は老化するにつれて神経成長因子がしだいに減少し、脳機能が低下する。神経成長因子が欠損したマウスにはアルツハイマーの症状に似た症状が発生する。日本の研究者達はヤマブシタケには神経成長因子を発育させる化合物が含まれており、神経細胞を再生する機能がある事を発見した。この化合物はヘリセノンと呼ばれ、神経成長因子の合成を誘導する天然物質中に初めて確認された活性物質である。ヤマブシタケに含まれるヘリセノンと他の生物活性物質は、神経損傷の修復、知性と反射神経の向上と特筆すべきはアルツハイマー病の予防と治療に効果があると考えられている。

アミロバン

ヤマブシタケから分画されたヘリセノンとは異なる別の脂溶性成分はアミロバンと呼ばれ、脳内で作られる異常たんぱくアミロイドβの毒性を抑える働きがある。アルツハイマー型認知症は脳にアミロイドβが蓄積し、神経細胞の破壊を引き起こし、更に血管を脆くするので脳出血のリスクが高まると考えられている。ヘリセノンとアミロバンは脂溶性であるため、熱水のみの抽出成品には含まれていない。

坑認知症の研究

中国薬科大学の研究チームは、ヘリセノン(0.5%)とアミロバン(6%)を含むヤマブシタケの標準化エキスアミセノンとアルツハイマー型認知症に処方されるドネペジル(アリセプト)を比較する実験を行った。アミセノンは米国マッシュルーム・ウイズダム社が開発した素材である。実験はアルツハイマー型認知症モデルマウスを用いて二つの化合物を給与し比較した。水迷路実験の結果、アミセノン群のマウスは給与量に依存しアリセプト群マウスとほぼ同等、もしくはやや早く目的を達成できた。また、アミセノン群マウスでは神経成長因子の増加が確認された。

ヒトにおける二重盲検法プラセボ対照試験の結果ではヤマブシタケが軽度の認識障害と診断された患者に有効であることを実証した。50歳から80歳の30人の男女グループを15人の二群に分け、一方にはヤマブシタケ、他方にはプラセボ(偽薬)を与えた。16週間の検査期間、ヤマブシタケ群は250mgのタブレットを4粒、一日に3回摂取した。8、12、と16週に改訂長谷川式簡易知能評価スケールを使用しテストを実施した。ヤマブシタケ群の認知機能テストのスコアはプラセボ群よりも有意な結果が観察された。ヤマブシタケ群の一人を除き10人の評価が大幅に改善した。プラセボ群は13人に改善がなく一人に改善がみられた。ヤマブシタケ群の得点は服用時間と共に上昇し、試験終了後、四週間後にはスコアが下降した。この結果は継続服用が認知症改善を維持することと示している。

医師、患者と家族らが提供する個々のケーススタディもアミロバンの効用への希望となりうる。8年間不安感、興奮と攻撃的行動で悩まされ、処方薬の効果もえられず、薬剤の摂取を中止した認知症と診断された81歳の女性の例では、アミロバンを2ヶ月摂取した結果、女性は料理をする回数が増え、野菜の名前を以前よりも楽に思い出すことができたなど女性の夫が改善を観察した。さらに睡眠の質が改善し、単語テストではそれまで10問以上間違えていたものが全問正解の結果を達成した。

41歳の男性で比較的若い年齢で手の震えが発生し、約束を忘れたり会社の同僚との会話内容を忘れたりしていた例で、症状が悪化したので健康診断を受けた結果、早期発症の認知症と診断された。大手製薬会社の社員である大学時代の友人との出会いがきっかけで、ヤマブシタケエキスとアルツハイマー病治療薬のことを知り、慎重に検討した後、天然物質であるヤマブシタケを摂ることにした。3ー4ヵ月後、男性の手の震えが止まり、集中力と記憶力が徐々に改善した。6ヵ月後では一週間分の予定表を全面的に記憶することだけでなく、一週間前の予定表まで記憶することができるようになった。

睡眠時無呼吸症候群といびき

睡眠時無呼吸症候群は睡眠中の低呼吸または呼吸停止が起こる症状である。睡眠時無呼吸症候群は1200万人以上のアメリカ人を悩ませ、一晩に数百回以上の症状を起こすこともある。
アミロバンのこの疾病への効果を観察する小規模の調査が行われた。
この調査では9人の患者にアミロバン6粒/日を2ヶ月供与した。睡眠時無呼吸症候群に加え7人は高血圧、一人は双極性障害、一人は気分変調症と診断されていた。気分変調症は軽度ではあるが慢性のうつ病である。観察期間中、他の処方薬の変更は行わず、携帯用睡眠時無呼吸検査装置を装着して、低呼吸指数、酸素利用数値といびきをアミロバンの服用前、服用期間中と最終検査日の数値を測定し観察した。

1ヶ月後の結果、睡眠時無呼吸の大幅な改善と平均いびき指数がわずか減少した。2ヵ月後、いびき指数がさらに減少し、3人の患者の低呼吸が通常に改善した。

快眠は健康に不可欠であり、主な機能は脳をリフレッシュすることにある。アミロバンが睡眠時無呼吸を改善する事ができれば、患者のためのより良い健康状態につながることだろう。
私の経験から、ヤマブシタケサプリメントを健康維持、予防として、アミロバンは治療的服用としてお勧めする。ヤマブシタケは脳細胞再生、記憶力の改良、筋肉の協調、神経成長因子の生成促進、免役システムの強化、睡眠時無呼吸症候群と認知症の治療をサポートする。これからの研究により複数のメカニズムが解明される事が期待される。

References
1. Kawagishi, H, et al “The Inducer of the Synthesis of Nerve Growth Factor from Lion’s Mane (Hericium erinaceum)” Explore! Vol. 11, No. 4, 2002.
2. Kawagishi, H and Zhuang, C. “Compounds for dementia from Hericium erinaceum.” Drugs of the Future, 2008, 33(2): 149-155.
3. Nagai, K. et al “Dilinoleoyl-phosphatidylethanolamine from Hericium erinaceum protects against ER stress-induced Neuro2a cell death via protein kinase C pathway.” J Nutr Biochem, 17 (2006) 525-530.
4. Kawagishi, H et al “Anti-dementia effects of a low polarity fraction extracted from Hericium erinaceum.” Abstracts of the 5th International Medicinal Mushroom Conference, p. 18-19, September 5th – 8th, 2009, Nantong, China.
5. Mori, K et al “Improving Effects of the Mushroom Yamabushitake (Hericium erinaceum) on Mild Cognitive Impairment: A Double-blind Placebo-controlled Clinical Trial.” Phytother Res, 23, 367-372 (2009)

Ken Babal
アメリカ健康科学大学認定栄養士で、米国栄養専門化協会(NANP)のメンバー。著者に「Good Digestion: Your Key to Vibrant Health」、「Mushrooms for Health and Longevity」などがある。

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